大学では建築学を専攻。構造物の崩壊解析に関する卒業論文を書き、地震などが建物や地盤に与える影響を研究する。就職活動にあたり、さまざまな業界をあたる中、在学中に学んできた建設資材と関わりがある“採石業・砂利採取業”へと進む。
大学で学んだ建築に関する業界を中心に、広く就職活動を行い、構造物を造るゼネコンと資材を扱うメーカーで悩んでいたときに“採石業・砂利採取業”を知りました。卒業論文の研究で構造物を造る建設資材の重要さを理解していたことに加え、小さな石が建物や道路など多種多様な構造物を造ることは地味だけどインフラに欠かすことのできない業種だということに興味を持ち、就職を決めました。また複数の県で事業を展開している規模にも魅力を感じましたね。
静岡で仕入れた砕石をお客様に販売する商社営業後、現在の吾野鉱業所へ異動。吾野鉱業所では火薬を使用した発破作業を行い、岩石を砕いてさまざまな用途に選別しています。私自身は、そこで製造している生コンクリート用骨材や路盤材などを販売する営業を行なっています。メーカーとしての営業なので、私たちの製品を使ってもらえるように、生コンクリート業者、アスファルト合材業者にメリットのある提案や情報提供を行い、また受注いただいたものを的確に納品するために在庫を管理していきます。
採掘する山によって砂岩、安山岩、石灰岩、玄武岩など採れる石は異なり、同じ大きさの石でも色や硬さ、水の含み方など実にさまざまです。お客様が使いやすい砕石、現場に適した製品を提案することが重要ですし、お客様も石に詳しい方が多く、いろいろな知識が求められます。現場で欠かせない「採石業務管理者」の資格も、日々役に立っていますね。業界ならではの専門的なことが多いですが、その道のプロフェッショナルとなれる仕事で、自己を高めるチャンスが多いと思います。
あるトンネル工事で生コンの吹付用骨材の納入を担当しました。トンネルは掘るだけではその場で崩れてきてしまうので、コンクリートを吹きつけ固めていくんですね。ただその現場はとても狭く、吹付用骨材を多くストックする場所がありませんでした。材料が不足し生コンが吹き付けられなければ工事はストップしてしまうので、毎日のように工事の進捗や在庫状況を確認していたのを覚えています。また、現場ではサイズの小さい砕石の方が適していたので、研磨した特注品を用意していました。その工事では現場に欠かせない大切なものを扱っていることを実感しましたし、完成した時は感動しました。当社は多くの事業所を持ち、資材の確保や融通を効かせることができるところ、同業者の中でも歴史が長く、独自のビジネスモデルやノウハウがあるところが強みだと思っています。
私たちは、山を掘り、インフラに欠かすことができない天然資源を採取しています。これからも必要な仕事ではありますが、初期投資に多額の資金が必要となるため、新規参入が難しい業界でもあると思います。そのため、私たち既存事業者は、計画的に資源を採取・生産し、業界を支えていくことが必要だと考えます。そして、私たち若い世代がこの業界を引っ張り、次世代の安全で快適な暮らしの維持・発展に貢献できるよう行動したいと思います。
採石の現場は普段の生活ではなかなか見ることができない場所です。その広い場所で採石された砕石・砂利は、人々の生活に必要な構造物を造る大切な資材となります。吾野鉱山は約100年前からそれこそツルハシを使って山を掘り、砕石を販売し成長してきました。そして、未来に向かって進んでいます。多くの人に必要とされる仕事、スケールの大きな仕事はやりがいがありますよ。また当社は資格取得のサポートや各種手当もあり、人間関係も良好で働きやすいと思います。就職活動は人生のほんの一瞬ですが、挑戦することで得難い体験ができます。その先に最適な選択肢があり、それが当社だと嬉しいと思っています。
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